ラクトフェリン

おもな効能
  • 抗菌・抗ウイルス作用
  • 免疫系の強化
  • 抗酸化作用
  • 抗がん作用
  • 脂質代謝の改善
  • 骨粗しょう症の予防・改善
  • 歯周病の予防・改善
説明

ラクトフェリンは母乳や涙、汗、唾液などに存在し、鉄結合能力が非常に強い糖たんぱく質です。ラクトフェリンは血液中の鉄輸送たんぱく質であるトランスフェリンより鉄イオンとの親和性が100倍以上高く、ラクトフェリンの効能は、周囲の環境から鉄を取り除くことによって発揮されています。

ヒトの母乳には他の哺乳類よりもラクトフェリンが多く含まれています。特に出産後の数日間に分泌される初乳にはラクトフェリンが多量に含まれ、未熟な新生児の免疫系強化に重要な役割を果たしています。

多くの細菌は育成、増殖に鉄を必要としますが、ラクトフェリンの鉄を奪う性質が細菌の増殖を抑制します。また、一部の細菌の細胞膜や細胞壁に損傷を与える働きがあります。腸内の善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌などは鉄をあまり必要としないのでラクトフェリンの抗菌作用をほとんど受けることがなく、むしろラクトフェリンがビフィズス菌の増殖を助けていることが分かっています。

ラクトフェリンはC型肝炎ウイルスの細胞への侵入を阻害し、C型肝炎患者にラクトフェリンを経口投与すると血中のC型肝炎ウイルス濃度が低下することが報告されています。これはラクトフェリンがウイルスの表面に結合することで増殖を抑制したと考えられています。また、B型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトT細胞白血球ウイルスなどでもウイルスの複製を阻害することが分かっています。

ラクトフェリンは免疫細胞であるNK細胞やマクロファージの活性化やB細胞やT細胞の増殖の促進などによって免疫力を強化する働きがあります。また、ラクトフェリンは炎症物質の働きを阻害したり、産生を抑制する抗炎症作用を持っています。

体内で発生した過酸化水素は、より活性力の強いヒドロキシラジカルになるために鉄を触媒として利用しています。ラクトフェリンは過剰な鉄を取り除くことでヒドロキシラジカルの産生を抑制して抗酸化作用を発揮すると考えられています。

ラクトフェリンは腫瘍細胞に対してアポトーシス(プログラム細胞死)を誘導し、腫瘍細胞に栄養と酸素を運ぶための血管新生を阻害して腫瘍細胞の拡大を防ぎます。大腸発がんモデル、肺発がんモデルの動物を使った研究では発がんや腫瘍の転移を抑制したことが報告されています。

ラクトフェリンの投与によって体重の減少と腹部内臓脂肪の減少が確認されています。また、骨形成の促進作用によって骨密度が上昇し、骨粗しょう症の改善効果が期待されています。口腔内の歯周病菌に対しての抗菌活性は歯周病の症状の改善効果が明らかになっています。

摂取方法

健康維持、生活習慣病の予防などを目的とする場合は1日300mg程度を2、3回に分けて摂取する。

副作用

通常の摂取量では副作用はないとされていますが、妊娠中、授乳中の過剰摂取は避けたほうがよいでしょう。
乳製品にアレルギーを持つ人が摂取する場合は注意が必要です。