ナイアシン

おもな効能
  • 糖質、脂質、タンパク質の代謝
  • 脂質、糖質からのエネルギー産生の補酵素として働く
  • 脂質代謝を促進する
  • アルコールの分解
説明

ナイアシンはニコチン酸、ニコチン酸アミドの総称で水溶性のビタミンです。体内に最も多く存在するビタミンでビタミンB3とも呼ばれています。熱や光、酸、アルカリにも強く安定していますが、水溶性なので調理の際には洗いすぎや煮汁への流出などの損失に注意が必要です。

ナイアシンは糖質、脂質、タンパク質の代謝の補酵素として重要な役割を果たし、脂質や糖質からエネルギーを産生する際にも補酵素として働いています。

ナイアシンには脂質代謝を促進して血中の中性脂肪やコレステロール値を低下させる作用や、血管拡張作用によって脳や心臓の血流を改善する効果があります。ナイアシンはビタミンEと共に高脂血症の改善に用いられ、胆汁酸吸着剤などとの併用で動脈硬化への有効性が示唆されています。

ナイアシンはビタミンB1と共に肝臓のアルコール代謝を助けて肝臓の負担を減らす効果があります。

人における400種類以上の酵素にナイアシンは補酵素として係わっていることもあり、他のビタミンB群よりも必要量がかなり多くなっています。また、インスリンの合成にナイアシンは欠かすことができないので、糖尿病の予防や改善にも欠かすことができません。

ナイアシンは皮膚や粘膜を正常に保つのに欠かせません。不足すると口内炎、皮膚炎、神経炎、下痢などの胃腸障害などの症状が現れるようになります。重篤な場合はペラグラを発症します。皮膚炎、下痢、精神神経障害を引き起こし、死に至ることもあります。ペラグラは日本ではまれですがアルコール依存症や極端なダイエットなどでタンパク質やビタミン不足などを起こした場合に発症することがあります。

ナイアシンは体内で必須アミノ酸のトリプトファンからも作られるので、日本での通常の食生活で不足することはほとんどありません。過剰摂取になることもほとんどありませんが、薬やサプリメントなどで極端に大量摂取した場合には消化不良や下痢、肝臓障害などを起こすこともあります。

水溶性ビタミン食事摂取基準(厚生労働省2010年版)