セントジョーンズワート
セイヨウオトギリソウ

おもな効能
  • うつ病の改善
  • 不安障害の改善
  • 強迫性障害の症状改善
  • 季節性情動障害の症状改善
  • 月経前症候群(PMS)の症状改善
説明

ドイツやオーストリアではセントジョーンズワートはうつ病において、標準的な抗うつ薬と同様な効果があるとされ、処方箋の必要な医薬品として扱われています。日本やアメリカではハーブやサプリメントとして扱われています。

うつ病では脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの量が減少していることが知られています。
セロトニンなどの神経伝達物質は神経細胞から放出されて別の神経細胞の表面の受容体に結合して情報を伝達していますが、結合しなかった伝達物質は元の神経細胞に再取り込みされてしまいます。

抗うつ薬はこの再取り込みを阻害することで神経細胞間の伝達物質の濃度をあげて神経伝達を促進する働きをします。セントジョーンズワートは三環系抗うつ剤やSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と同様の効果がありながら、副作用が少ないとされています。

セントジョーンズワートの成分としてヒスペリシン、ヒペリフォリン、アドヒペリフォリン、シュードヒペリシンのほかフラボノール類、フラバノール類、テルペン類、精油、タンニン、ニコチン酸、ビタミンC、Eなどがありますが、セントジョーンズワート特有に含まれ他の植物に見られないヒスペリシンが抑うつに有効と考えられていました。しかし、最近の研究ではヒペリフォリンが抑うつ成分であることが確認されています。

セントジョーンズワートの有効成分であるヒペリフォリンは薬物代謝酵素であるシトクロームP450を誘導する作用があるので、他の薬物の効果を減少させる可能性があります。ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、インジナビル(抗HIV薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)、経口避妊薬などの効果が減少する可能性があることが示されています。

有効性

セントジョーンズワートは軽度から中程度のうつ病に対して有効であるとされていますが、有効性に疑問があるとの報告もあります。しかし多数の臨床試験において多くの患者に有効であることが示されています。

摂取方法

即効性はないので継続して摂取する必要があります。

副作用

胃腸症状、めまい、意識混濁、けん怠、鎮静のほか、まれに日光過敏症を生じ日光が当たった部分に発疹などの皮膚症状が出ることがあります。そのような場合はセントジョーンズワートの摂取量を減らすか中止します。

注意

過剰摂取しなければ安全だと考えられていますが、他の薬物との相互作用があるので医師と相談するなどの注意が必要です。